そうだ 選挙に行こう。政治トークをする風土づくりを。

先日、知人が家族旅行に行った時の話をしてくれました。

知人が行った旅行先は、非常に中国人観光客で賑わっており、知人家族以外の日本人をみかけることがなかったそうです。その時、お婆様が「こんな外国人ばかりの観光地は嫌だ」とおっしゃったそうです。

知人は、気持ちはわかるけれども、外国人観光客が日本に来てくれることで日本の経済がまわり、こうして整った公道をあるけるようになるし、楽しい旅行も家族で行けるようになるんだよ、と諭したものの、お婆様は「私にはそんなことは関係ない、昔の観光地がよかった」とお答えになったそうです。

このエピソードをきいて、外国人が好き嫌いという感情はともかく、「経済がまわること」「政策(観光立国)」が自分の生活に直結することがイメージできない、自分には関係ない、という感覚になるのはなぜか?と考える機会になりました。

「(日本の経済のことは)私には関係ない」とおっしゃったお婆様が、特別かというとそうではないと思います。かつての私もそうだったからです。

私は、恥ずかしながら30歳ぐらいまでは、自分が稼いだお金が日本経済にどのような影響をあたえ、納めた税金がどのように使われるかという事がイメージできていませんでした。そして、自分が納めた税金を、国にどのように使ってほしいか、どう分配してほしいかを「自分で選択できる」ということすらよくわかっていませんでした。

理由は明確です。1つは、会社が代行して納税するので、納税している実感がなかった事と、もう1つの理由は日常会話・ビジネスシーンにおいて「政治の話はタブー」だと教えられて育ったので政治の事、つまり自分が納めた税金を国にどう使ってほしいのか、日本という国がどうあって欲しいのかを考え、議論する機会がほぼ皆無だったからです。

日本では、ビジネスマナーの1つとして「宗教・政治の話はひかえましょう」と教えられます。熱心に宗教と政治の話をする人は、どちらかというとちょっと変わった人に見られ、距離をおかれてしまいます。

おそらく、日本社会は協調性を重視するため、平穏で温和なコミュニケーションが好まれます。したがって宗教や政治のように対立を生みやすいテーマの話は人間関係(取引関係)を壊す可能性が高いのでやめましょう、という意味なのだと思います。

日本式コミュニケーションは、宗教や政治に限らず、どんなテーマであっても直接ストレートに相手の意見を否定することはなく、クッション言葉を使ったり、遠回しな表現を使ったりと、マイルドな言葉に変換します。これは、日本人の性格が陰湿という事ではなくて、相手への配慮と思いやりであって、思いやりコミュニケーションが発達した日本独自のスタイルでしょう。

私が日本の経済や政治について考え、自分の意見として言えるようになったのは、特に外国人人材ビジネスに携わってからです。外国人材ビジネスは、少子高齢化による労働力不足、経済縮小、移民、グローバル化、観光立国、などの社会問題とその政策に直結しており、いやでも日本の経済について、日本の政策について、日本の未来について考える機会が多いからです。

実際に日本経済全体のことや政策について考え、関係者と議論を重ねると、日本は何を目指すべきか、会社としてはどうあるべきか、いちビジネスパーソンとしてはどうあるべきか、個人の生き方としてどうあるべきか、までがなんとなくイメージできるようになり、いままでよりも、ほんの少しだけ自分の視座と志が高くなれたような気がしました。

そして、自分たちが納税した税金を、国がどのように使ってほしいのか、をちゃんと「選挙」を通じて意思表示をすることの意味がよくわかりました。

このような実体験もあり、政治が自分の生活と直結するイメージがわかない理由、そして選挙に行く日本人が少ない理由は、「日常生活やビジネスシーンにおいて、圧倒的に政治のことについて話す機会は少ないから」ではないかと思いました。

日常生活で「うち、保育園入れなかったんだよねー」「えーそうなの。自治体の待機児童対応どうなんてるの?」「ちょっと政策みてみよう」「この議員さんは待機児童対策をしっかり考えているみたいよ」「へー○○党の議員さんね」「次の選挙は○○さん、○○党だね」というような会話が、活発にされるようになると、「税金の使い道どうなっているの?」「選挙に行こう!」と自分の一票が世の中を変えることができるというイメージがわくようになるのではないかと思います。そして、こういった日常会話が増えると政治をもっと身近に感じられ、自分で政策を選べる、決めるという行動ができるようになるのではないかと思います。

政治の話は、あらゆるものが影響しあう複合的なものなので、何が正しくて何が良いのかを判断するのは本当に難しいところだと思います。

誰かを救う政策は、誰かを不幸にもしてしまう政策になる可能性があります。難しいけれども、わからないなりにも一人ひとりが一生懸命かんがえて少しでも世の中を良くする気持ちで判断し、行動することが大事なのではないかと思います。

ちなみに、私は「民間でできない事を国(税金)がまかなう」という考えです。ビジネスで解決できない事、たとえば治安維持、子育て、介護、社会的弱者の支援などは税金でまかない、社会で助けあう仕組みづくりです。最近は、それに加えて「国全体の生産性をあげる」ことに興味があり、そのような考えを推進してくれる政党を支持したいと考えています。

こまかい事は、また機会があれば記事に書きたいと思います。

さ!2019/7/21は参院選です。みんな選挙にいきましょー!私は7/21は予定があるので、期日前投票に行こうと思います♪

では。

#選挙 #参議院選挙2019 #参議院選挙 #選挙に行こう

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利えきが重なるブログ。

グローバルパワー 取締役|外国人転職エージェント|育児や健康系中心に考えた事や気づいた事を書いています。姓が「利重」につき『利えきが重なるブログ』となっております。笑いと共感、知ってよかったが提供できるブログを心掛けております。ご笑納ください。