家庭にはいると社会との関わりはないのか。

なんらかの事情で仕事をしなくなった人が仕事を再開する時に「社会復帰」と表現したり、出産を機に専業主婦になった方、長期の産休育休に入った方が「社会とのつながりが感じられなくて、、」みたいな事をよくおっしゃっているので、子供がいない当時は「社会とのつながりが感じられない」ってどんな感じなのだろうかと思っていました。

実際に子供をさずかって、2度の産休育休を体験しましたが、感じた事は、「むしろ社会との関わりをより強く感じる!」という結果となりました。

理由の1つは、今まで接点がなかった人やコミュニティと関わることができたからです。

たとえば、子連れで電車や公園にいると知らない人が話かけてくれてコミュニケーションが生まれたり、食べ物をくれたりしました。(知らない近所のおじいちゃんがスーパーで買ってきたばかりのパンを子供たちにとくださいました。貰ってよいものかどうか戸惑いましたが有り難く頂きました。 )

子供たちの子守りをあの手この手で協力してやっていかなくてはならず、物理的にも手が足りなるので、通常では「申し訳なくて、、」と遠慮してしまうようなことも家族、親戚、ご近所にお願いしたり頼ったりすることになります。家族、ご近所、声をかけてくれる地域の人たちのあたたかさに触れることができました。

独身で仕事だけをしている時は、フットワーク軽く朝も夜もいろいろなところに顔をだし、様々な人たちとコミュニケーションをとっていたのですが、いま考えるとわりと自分と近しい立場、同じ目的を共有する、同質な人たちが中心だった思います。私の場合、社会人になって東京にでてきたので、友人も仕事関係が多く、その傾向は強かったと思います。

理由の2つめは、行政サービスです。
東京の場合、子供たちの医療費は無料、予防接種も健診も一通り無料で受けることができます。子育て支援の手当をいただき、認可保育園も通常の保育サービスではあり得ない金額で預かってもらうことができます。この行政による子育て支援サービスを受け、みなさんの税金をこんな形で使わせてもらい、日本国民全体に支えてもらって子供たちは育っているんだなーと実感しました。

行政サービスにおいては、直接的な子育て支援にかぎらず、いつも当たり前のように使っている道路や水道、安心安全を維持してくれている警察、いざというときの消防救急、義務教育機関、自己負担が少なくてすむ医療制度など恩恵を受けているサービスは数えきれず、それらがなくては生活が成り立ちません。

冒頭にある「社会とのつながりが感じられない、、」というコメントにある「社会」を「ビジネスの世界」と解釈すると、仕事をしていない方は「つながりがない」と感じるのかも知れませんが、決してビジネスだけが社会ではなく、家族や友人やご近、行政とのつながりも「社会とのつながり」だと思いました。

「社会とのつながりが感じられない」と思った方、ちょっと視点を変えてみると、あたたかい社会とのつながりを感じられるのかもしれません。

では!


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利えきが重なるブログ。

グローバルパワー 取締役|外国人転職エージェント|育児や健康系中心に考えた事や気づいた事を書いています。姓が「利重」につき『利えきが重なるブログ』となっております。笑いと共感、知ってよかったが提供できるブログを心掛けております。ご笑納ください。